青島の伝説

 そのむかし、紀州の漁師の須賀平左衛門が出漁中、暴風雨に出合って漂流した。
 平左衛門は恐ろしくて、一生懸命に淡島明神を念じていると、青々と茂った小島(現在の沖の淡島)に漂着した。
 一夜あけてみると、きのうとは打って変わってカラリと晴れ上がり、小波打ち寄せる島の美しさは、あたかも竜宮の出現を見るかのように思われた。船をつなぐ場所を探しているうちに、一大洞窟を発見してさっそく”竜宮の窟”と名づけた。上陸して食べ物や淡水を求めると、土地は一面砂地であるのに、黒土の所々から清水が吹き出して、海岸には漁群が群をなしているのを見て平左衛門はただ驚くばかりであった。
 それから、いったん紀州に帰った平左衛門は、再び一族を引き連れて淡島に移住してきた。

阿南の伝説より



BacK

Map

Kaigisyo

Kankou